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輪環の魔導師

「空ノ鐘の響く惑星で」の渡瀬草一郎さんが描くファンタジー小説第7巻。
今までは専ら敵だった「魔族」ですが、「聖教会」の登場により、彼らは「敵」ではあっても「悪」とは限らないのではないか、と思える状況に。とゆーかある場面だけ見るとむしろ「聖教会」が「悪」で「魔族」が「善」に見えるという奇妙な構図に。
まあ、物事を善悪のみで語るのもナンセンスではありますが。

これからこの作品を読もうか考えてる人に大まかに紹介を

そこは、誰もが「魔導具」なる魔法の道具を扱うことが出来る世界。
その世界で唯一魔導具を使うことの出来ない、見習い薬師の青年セロ。
辺境の地ミストハウンドで穏やかに暮らす彼だったが、ある日突然魔族と呼ばれる謎の存在に襲われる。
時を同じくして、ミストハウンドにやってきた黒猫の魔導師アルカイン。
彼や幼馴染のフィノの助けにより、なんとか魔族を撃退するが、魔族の暗躍や、自身に隠された秘密を知り、彼は旅立ちを決意する-

「空ノ鐘の響く惑星で」の渡瀬草一郎さんが描くファンタジー小説。
奇をてらった設定はないが、手堅くて安心して読める作品。
ただ、ヒロインのフィノのセロに対する執着は異常で、最早ヤンデレというレベル。
そんな彼女の迷台詞の一部を紹介。

「私のセロに、どうしてそんなこと言うんですか?お父様」
フィノの父親が、セロに対して「娘と距離を置くように」諭した、と知ったときの彼女の台詞。
この後、父親相手に殺意を駄々漏れに。さり気なく所有権主張してる台詞。

「じゃあ、私とセロがこっちで寝るから、アルカインはそっちのベッドを使ってね」
とある宿の一室での台詞。
寝台が2つしかないとは言え、猫の姿のアルカインが寝台1つで、フィノとセロが2人で1つの寝台ってのはどう考えてもおかしい。

この台詞だけ見ると、そういう作品みたいに思えますが、ストーリーは真面目です。ええ。

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